ホームページ制作の事前準備とは?依頼前に決めるべきことをチェックリストで解説

ホームページ制作を考え始めたとき、多くの方はまず「どこに依頼するか」や「いくらかかるか」を気にします。もちろん、それも大切です。ですが、実際に制作がスムーズに進むかどうかを左右するのは、その前段階にある事前準備です。

制作会社に相談すれば、ある程度は整理してもらえます。ただし、発注側で何も決まっていない状態だと、打ち合わせのたびに判断が止まり、制作の途中で話が進まなくなることがあります。見積もりの前提もそろいにくくなり、会社ごとの提案内容を比較しにくくなることも少なくありません。

さらに今は、単に「見た目のよいホームページを作る」だけでは不十分です。検索エンジンが理解しやすい構造や、公開後に状況を確認し改善できる運用も意識しながら準備を進めることが重要です。特に、スマホでの見え方や公開後の運用体制まで考えておくと、公開後に困りにくくなります。

この記事では、ホームページ制作の依頼前に決めるべきことを、制作会社目線ではなく発注者目線で整理します。
「何を決めておけば話が止まりにくいのか」
「どこまで準備しておけば見積もりや提案の精度が上がるのか」
を、実務で使いやすいチェックリスト形式で分かりやすく解説します。

目次

なぜホームページ制作は「作る前の準備」が重要なのか

ホームページ制作は、デザインや機能の話から始まるように見えます。ですが、実際にはその前にある「前提整理」が進行を大きく左右します。

たとえば、目的が曖昧なまま相談すると、制作会社ごとに提案の前提が変わります。ある会社は「会社案内サイト」として提案し、別の会社は「問い合わせ獲得サイト」として提案するかもしれません。こうなると、見積もり金額だけでなく、必要ページや構成、導線までバラバラになり、比較しづらくなります。

また、公開後に何を成果とみなすかを決めていないと、せっかくホームページを作っても「何が成功なのか分からない」状態になりやすくなります。だからこそ、問い合わせ導線や運用体制を事前に考えることが、公開後の改善にもつながります。

ホームページ制作の事前準備で決めるべきこと8選

ここからは、依頼前に整理しておきたい項目を順番に見ていきます。もともとの「7項目」に加えて、今の実務では外しにくいスマホ前提・アクセシビリティ・計測体制の視点も自然に含めながら整理します。

1. ホームページを作る目的

最初に決めたいのは、ホームページを何のために作るのかです。

たとえば、目的には次のような違いがあります。

  • 会社の信頼性を高めたい
  • 新規問い合わせを増やしたい
  • 採用応募につなげたい
  • 商品やサービスを分かりやすく紹介したい
  • 既存顧客への情報発信をしやすくしたい

同じホームページでも、目的が違えば必要なページや導線は変わります。問い合わせ獲得が主目的なら、サービス紹介や実績、問い合わせ導線の設計が重要になります。一方で、まずは会社案内として整えることが目的なら、情報の整理や信頼感の見せ方が優先されます。

ここで大切なのは、最初から全部を盛り込もうとしないことです。優先順位を決めるだけでも、制作会社の提案はかなり具体的になります。

2. どんな問い合わせを増やしたいか

「問い合わせを増やしたい」という言い方はよくありますが、実際には問い合わせにも種類があります。

  • 見積もり相談を増やしたい
  • 資料請求を増やしたい
  • 来店予約を増やしたい
  • 採用応募を増やしたい
  • まずは気軽な相談を受けたい

この違いを整理しておかないと、問い合わせフォームの内容や導線の置き方が曖昧になります。

たとえば、BtoBの比較検討が長い商材なら、情報を整理して送れるフォームが向くことがあります。気軽な相談を増やしたい場合は、LINEや電話の方が相性がよいこともあります。どれが正解かは商材や運用体制によりますが、少なくとも「どんな問い合わせが欲しいのか」は依頼前に考えておきたいところです。

3. 必要なページは何か

次に整理したいのが、必要なページです。ただし、先に考えるべきなのはページ数ではなく役割です。

一般的には、次のようなページが候補になります。

  • トップページ
  • サービス紹介
  • 会社概要
  • 実績紹介
  • よくある質問
  • 採用情報
  • お知らせ・ブログ
  • お問い合わせ

ここで重要なのは、「他社にもあるから入れる」ではなく、「読者が知りたい情報かどうか」で判断することです。

たとえば、比較検討されやすいサービスなら、料金や対応範囲、実績、FAQが重要になりやすいです。信頼性が重視される業種なら、会社情報や代表メッセージ、事例紹介が効きやすいこともあります。

4. スマホでどう見せるか

今のホームページは、パソコンより先にスマホで見られることを前提に考えた方が実務的です。

そのため、事前準備の段階で次の点を考えておくと、制作の方向性がぶれにくくなります。

  • スマホで読んでも文字量が重すぎないか
  • ボタンや問い合わせ導線が押しやすいか
  • フォーム入力がしづらくならないか
  • 画像が多すぎて読み込みが重くならないか

「レスポンシブ対応にすれば大丈夫」という話ではありません。スマホでの読みやすさ、操作しやすさ、問い合わせしやすさまで含めて考えると、公開後の使いやすさが変わってきます。

5. 写真・原稿・素材をどう準備するか

制作途中で話が止まりやすい大きな原因のひとつが、素材不足です。

たとえば、次のようなものが揃っていないと、制作は思った以上に進みにくくなります。

  • 会社紹介文
  • サービス説明
  • 実績情報
  • スタッフ写真
  • 商品・施工写真
  • ロゴやパンフレットなどの既存資料

ここは「全部自社で用意する」か「全部外注する」かの二択ではありません。一般的には、社内で出せる情報を出し、その整理や見せ方を制作会社と一緒に詰める形も多いです。

大切なのは、写真や原稿の準備が見積もり・納期・仕上がりに直結することを先に理解しておくことです。

6. 競合との差別化ポイントは何か

ホームページ制作の準備で難しいのが、「自社らしさ」の整理です。ただし、ここで無理に大げさな強みを作る必要はありません。

差別化として整理しやすいのは、たとえば次のような点です。

  • 対応の早さ
  • 地域密着
  • 専門分野の深さ
  • 実績の豊富さ
  • 相談しやすさ
  • ワンストップ対応
  • 柔軟な対応範囲

ここでのポイントは、「自社では当たり前になっていること」を言語化することです。社内では普通でも、比較している読者にとっては十分な違いになることがあります。

7. 誰が更新し、誰が数字を見るのか

公開後の運用体制は、更新だけでなく確認と改善の体制まで含めて考えた方が、今の実務に合います。

たとえば、事前に決めておきたいのは次のような点です。

  • 誰がテキストや画像を更新するのか
  • お知らせやブログを続けるのか
  • 問い合わせ件数を誰が確認するのか
  • アクセス解析を誰が見るのか
  • 改善の相談先はどこか

更新担当が不明なまま高機能なブログ機能を入れても、継続運用が難しくなるケースがあります。逆に、誰がどこまで見るのかが決まっていれば、必要な機能も絞りやすくなります。

8. アクセシビリティをどこまで意識するか

最近は、企業サイトでもアクセシビリティを「特別な話」として切り離さない方が自然です。見やすさ・使いやすさは、一部の人向けの配慮ではなく、幅広い利用者にとっての使いやすさにつながります。

事前準備の段階で意識しておきたいのは、たとえば次のような点です。

  • 文字サイズや行間が読みやすいか
  • 色のコントラストが弱すぎないか
  • 画像だけに情報を頼っていないか
  • フォームやボタンが使いにくくないか
  • 情報の順序が分かりやすいか

アクセシビリティは、後から追加するより、最初から設計に織り込んだ方が無理がありません。結果として、誰にとっても使いやすいサイトに近づきます。

事前準備が曖昧だと起こりやすい失敗

制作途中で確認事項が増えて進まない

最初に決めていなかったことは、途中で必ず確認が必要になります。目的、必要ページ、掲載内容、導線が曖昧だと、打ち合わせごとに持ち帰り事項が増え、社内確認に時間がかかります。

見積もりや提案の比較がしにくくなる

前提条件がそろっていないと、制作会社ごとに提案の方向性が変わります。結果として、価格だけではなく、内容そのものも比較しづらくなります。

公開後に運用できず放置されやすい

更新担当、確認体制、改善ルールが決まっていないと、公開直後は動いても、しばらくすると止まりやすくなります。特に、お知らせやブログは「更新できたらやる」では続きにくいことがあります。

制作会社に相談する前に整理しておきたい情報

全部を完璧に揃える必要はありません。ですが、次の情報があると、見積もりや提案の質はかなり上がりやすくなります。

整理しておきたい情報 内容
目的 会社案内、問い合わせ獲得、採用強化など
欲しい問い合わせ 見積もり、資料請求、来店予約、相談など
必要ページ サービス、実績、会社概要、FAQなど
ターゲット 誰に見てほしいか
素材の有無 写真、原稿、ロゴ、実績情報など
差別化ポイント 他社と比べた特徴や強み
運用体制 更新担当、解析確認、改善相談先
希望時期・予算感 公開希望時期、想定予算

この表の内容がざっくりでも見えていれば、相談時の会話はかなり具体的になります。

よくある質問

ホームページ制作は、何も決まっていなくても相談できますか?

相談自体は可能です。ただし、何も決まっていない状態だと提案の幅が広がりすぎて、比較しにくくなることがあります。最低限、目的と大まかな用途だけでも整理しておくと進みやすくなります。

必要なページ数はどう決めればよいですか?

ページ数から決めるより、読者に何を伝えたいか、どんな行動を取ってほしいかから逆算する方が自然です。役割を整理すると、必要ページが見えやすくなります。

写真や原稿は自社で全部用意する必要がありますか?

ケースによります。社内で用意できるものと、制作会社に整理や撮影を相談したいものを分けて考えると現実的です。

公開後の運用体制はどこまで決めておくべきですか?

最低限、誰が更新するのか、問い合わせ件数やアクセス状況を誰が確認するのか、改善相談をどこにするのかは考えておくと安心です。

アクセシビリティは大企業だけが気にすればよいのでしょうか?

そうではありません。幅広い利用者にとって使いやすいサイトを考える視点として、企業規模に関係なく意識しておく価値があります。

まとめ

ホームページ制作の事前準備は、単なる下ごしらえではありません。依頼後に話が止まりにくいか、見積もりや提案を比較しやすいか、公開後に運用できるかを左右する、とても重要な工程です。

特に、次の項目は依頼前に整理しておきたいところです。

  • ホームページの目的
  • 増やしたい問い合わせの種類
  • 必要なページ
  • スマホでの見せ方
  • 写真や原稿などの素材
  • 競合との差別化ポイント
  • 更新・解析確認を含む運用体制
  • アクセシビリティへの考え方

すべてを完璧に決める必要はありません。ただ、「何が決まっていて、何がまだ決まっていないか」を把握しておくだけでも、制作会社とのやり取りはかなりスムーズになります。

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